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毎日の食事は、歯の健康に大きな影響を与えます。
「虫歯や歯周病の予防=歯磨き」と思われがちですが、実は何を食べるか、どのように食べるかもとても大切です。食べ物の種類や食べ方によって、お口の環境は良くも悪くも変わってしまいます。
今回は、歯を強くし健康に保つためにおすすめの食べ物、そして注意したい食べ物や食べ方についてご紹介します。
✅ 歯にいい食べ物
1. チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品
乳製品にはカルシウムが豊富に含まれており、歯や骨を丈夫にします。
カルシウムは歯の表面を修復する「再石灰化」に欠かせない栄養素です。特にチーズには、食後に食べると口の中の酸を中和し、虫歯を防ぐ働きもあるため“天然の歯磨き”と呼ばれることもあります。
2. 野菜・果物(特に繊維質の多いもの)
にんじん、セロリ、りんごなど繊維質の多い食材は、しっかり噛むことで唾液の分泌を促します。
唾液には汚れを洗い流す作用や、酸を中和する作用があり「天然のマウスウォッシュ」と言われるほど重要な役割を果たします。さらに、噛むこと自体が顎の発達や消化の助けにもなります。
3. ナッツ類
アーモンドやクルミなどのナッツ類には、カルシウムやマグネシウム、リンといったミネラルが含まれており、歯の再石灰化をサポートします。特に素焼きのナッツは余分な砂糖が含まれず安心です。
歯ごたえがあるので噛む習慣も増え、唾液の分泌を助ける効果も期待できます。
4. お茶(緑茶・ウーロン茶)
お茶に含まれるカテキンには強い抗菌作用があり、虫歯菌や歯周病菌の活動を抑える効果があります。また、口臭予防にも有効です。ただし、濃いお茶を頻繁に飲むと歯の表面に着色がつきやすいため、日常的には食事中や食後に飲む程度がちょうど良いでしょう。
ただし、インプラントの上部構造や入れ歯をされている方は、ネジが緩んだり入れ歯が割れたりする可能性があるので注意が必要です。

⚠️ 歯に悪い食べ物・注意したい食べ方
1. 甘いお菓子や飲み物
キャンディ、チョコレート、ジュース、炭酸飲料などには砂糖が多く含まれています。砂糖は虫歯菌にとってのエサであり、摂取すると口の中が酸性になり、歯の表面(エナメル質)が溶けやすくなります。
特にキャラメルやグミのように長時間口の中に残るお菓子は要注意です。
2. 酸性の飲み物や食品
スポーツドリンク、酢の物、柑橘類、ワインなど酸が強い食品は、酸蝕症(さんしょくしょう)と呼ばれる歯の溶け出しの原因になります。酸性のものを摂った後は、そのまますぐ歯を磨くと逆にエナメル質を傷つけてしまうため、まずは水やお茶で口をすすぐことがおすすめです。
3. ダラダラ食べ
実は食べ物の種類以上に、食べる時間や回数が大きな影響を与えます。私たちが食事をすると、口の中は一時的に酸性になり歯が溶けやすい状態になります。通常は唾液の働きで中性に戻りますが、間食が多かったり長時間食べ続けたりすると、歯が酸にさらされる時間が長くなり、虫歯のリスクが高まります。
おやつは時間を決めて摂ること、食後は歯磨きやうがいをすることがとても大切です。

💡 食生活で歯を守るポイントまとめ
- カルシウムや繊維質を意識して摂る
- 甘いものや酸っぱいものはダラダラ食べない
- 食後は水やお茶で軽くうがいして口を中和する
- 間食は時間を決める
歯は一度削ってしまうと元通りには戻りません。
しかし、日々の食生活の工夫で虫歯や歯周病のリスクを大きく減らすことができます。
歯磨きや定期的な歯科検診に加えて、「何を食べるか、どう食べるか」にも目を向けてみましょう。
今日からできる小さな習慣が、将来の歯の健康を守る大きな一歩になります。
次回の定期検診まで、ぜひ食生活を意識して過ごしてみてくださいね。


